卓袱屋2

卓袱台に並ぶのは ある形式名を冠せられた料理である必要は全く無いし、名前など
無い料理だって多い。
  いや、本当は料理そのものに形式名など必要なのだろうか。
フレンチです。イタリアンです。中華でございます。果ては 和風フレンチ、和風イ
タリアン云々。
「食い物って何だろう?」と 私は考えざるを得ない。
  ある時は 単なる「エサ」であり、またある時は 女を釣る為の手続き ( あ、これも
「エサ」か・・・ )であり、味覚を媒介として、精神的満足を得るためのものでもあ
ろう。
「腹が減った。冷や飯に漬物だけでもいいから詰め込みたい」と思う時もあれば、
「量は多くなくてもいいから、何かウマイ物でも食いたい」と思う事もある。
腹をいっぱいにして血糖値を上げる為だけであれば、「食い物」は「旨い」必要など
全く無い。
  カロリーと必須栄養を コンパクトに固めたものでもいいのである。
だが、その種の 宇宙食のようなものでさえ、おいしそうな香りを付けたり、味を付
けたりという事が現実に行われている。
  何故なら、人間は摂食する時「旨い」と感じたい存在なのだ。

                                         ・・・  つづく ・・・


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